優しさと厳しさの二つを持ってこそ良い教育です
職場でのキャリアを積むほど、下にはたくさんの顔が増えていきます。私も現在、そこそこの位置にいるため、仕事仲間に指示を出す立場になっております。
新米だった頃は、自分のことだけで精一杯でしたから、周りを見る余裕がありませんでした。やがて一人前となり、作業スピードもみるみる早くなり、仕事が楽にこなせるようになったと思えば、次は教える立場です。まるで入社時に戻ったような感覚で、四苦八苦するようになってしまいました。
教育する立場になりはじめたころは、本当にどうしていいか分かりませんでした。自分の作業スピードを乱されるといらいらしますし、のろのろ作業しているのを見るとと叱咤したくなることもあります。
そこで私は、ピアノの先生をしている友人に相談をしました。彼女はとても優しい性格なので、きっとオブラートに包んだ教育方法を教えてくれると期待したのです。
私が、先ほど言ったような状況に陥った時どうしたらよいか尋ねると、「厳しくしちゃっていいと思うよ」との答えが。
驚きました。いつも優しい彼女も、練習をやってこない子や、態度が悪い子にはとても厳しくしているそうです。
ですが、大切なのは、厳しくした後の行動だそうです。「厳しくした後は、優しく接してね」つまり、厳しくしたままだと相手は、不満感を覚えたり肩を落としてしまうので、「怒ってないよ。教えてあげたんだよ。嫌いじゃないよ」という接し方を厳しくした後にするそうです。
怒ったりしても、その感情を次の日に持ち越さないでリセットするのも大切だと彼女は言いました。
私は昔、友人と喧嘩した時の事を思い出しました。喧嘩は仲介に入った第三者に止められたのですが、私は怒りが収まらないものの、このままだと仲がこじれてしまうと不安に思い、喧嘩相手の友人に握手を求めました。友人も握手に応じてくれ、それが無言の仲直りとなり、今でも大親友です。
別に言葉で全てを示す必要が無いのです。態度で示せばよいのだと私は理解しました。
彼女から教わった教育法を実践し、「ああ、この人は僕を教えてくれてるんだなぁ。期待に答えなくちゃ」と相手が自然に感じ取ってもらえるように、私は今、努力しています。